西部メディカルセンターDIニュース2025.3

西部メディカルセンター DIニュース
医療品情報管理室作成

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DIニュース

医療品情報管理室作成 NO.75
2025年3月28日

1-1.新規院内採用医薬品

医薬品名一般名薬効など開始日
プロチアデン錠25mgドスレピン塩酸塩抗うつ剤3月7日

1-2.新規院外採用医薬品

医薬品名一般名薬効など開始日
アウィクリ注フレックスタッチ総量300単位インスリンイコデク持続型インスリンアナログ製剤3月10日
アリドネパッチ55mgドネペジルアルツハイマー型認知症3月10日

2.院内採用薬変更

新規採用旧製品変更日
炭酸ランタンOD錠500mg「FCI」炭酸ランタンOD錠500mg「JG」3月7日
炭酸ランタンOD錠250mg「FCI」炭酸ランタンOD錠250mg「JG」3月7日
ヘルベッサーRカプセル100mgジルチアゼム塩酸塩Rカプセル100mg「サワイ」3月10日
モンテルカスト錠10mg「ケミファ」モンテルカスト錠10mg「日医工」3月12日

3.院内採用中止医薬品

医薬品名理由
モルヒネ塩酸塩注200mg「第一三共」期限切れ
エンタカポン錠100mg「サンド」期限切れ
メトジェクト皮下注12.5mgシリンジ期限切れ

4.医薬品安全対策情報

No333(Drug Safety Update)
医療用医薬品使用上の注意改訂のご案内

詳細は下記のサイトを参照してください。

https://dsu-system.jp/dsu/web/viewer.html?file=/dsu/333/333.pdf

5.週1回投与型インスリン製剤アウィクリ注について

 2025年1月30日に世界初の週1回投与型インスリン製剤のアウィクリ注フレックスタッチ(インスリンイコデク)が発売されました。この薬は従来1日1回の注射が必要だった Basalインスリンと同じくインスリンの基礎分泌を補充する注射剤で、週1回投与で効果が発揮される薬剤です。当院でも今月から院外専用で採用しました。今回はアウィクリ注についてまとめ、当院採用の持効型インスリン製剤と比較してみました。

特徴
・半減期:約7日
・血糖降下作用:1週間持続
・単位合わせダイアルの1クリック:10単位
・初回投与時に1.5倍増量しない場合、初回投与から2~4週間後に定常状態に達する

メリット
・患者・介護者の利便性向上、負担軽減
・血糖コントロールを安定させることで 合併症のリスクを軽減する
・ 注射回数を減らしたい人、毎日同じ時間に投与できない人などに向いている

 デメリット
・Basalインスリンと比較して低血糖の発現が多く、同一患者において複数回発現した報告もある

アウィクリ注と他の持効型インスリン製剤の比較

 アウィクリ注 フレックスタッチトレシーバ注 フレックスタッチランタスXR注 ソロスターインスリングラルギンBS注ミリオペン
一般名インスリンイコデクインスリンデグルデクインスリングラルギンインスリングラルギン
投与回数1週間に1回1日1回
空打ち10単位2単位3単位2単位
開封後の使用期限6週間8週間6週間4週間
薬価2081円1976円2078円1095円

投与方法
・アウィクリ注の新規導入
・開始投与量:30単位/週から開始する
・開始投与量は70単位以下を目安とする
・患者さんの状態に応じて、30単位/週未満からの投与開始も考慮する

・従来のBasalインスリン製剤(1日1回投与型)からの切り替え
 ・投与量:前治療で使用していたBasalインスリン1日総投与量の7倍に相当する単位数を週1回投与する
・切り替える際の血糖値の上昇を回避するため、初回投与時のみ1.5倍増量での投与が推奨される

※初回投与時に1.5倍増量を行う場合は、2回目以降に誤って1.5倍増量を続けないように注意する

投与を忘れてしまった場合
・投与を忘れてしまった場合は、気付いた時点で直ちに投与し、その後4日以上の間隔をあけてから 次の投与を行う。