西部メディカルセンターDIニュース2024.10

西部メディカルセンター DIニュース
医療品情報管理室作成

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DIニュース

医療品情報管理室作成 NO.70
2024年10月30日

1-1.新規院内採用医薬品

医薬品名一般名薬効など開始日
ダイフェン配合顆粒スルファメトキサゾール/トリメトプリム合成抗菌剤10月10日
ヘパリンカルシウム皮下注5千単位ヘパリンカルシウム抗凝固剤10月16日
オニバイド点滴静注43mgイリノテカンリポゾーム抗癌剤10月18日
オンジェンティス錠25mgオピカポンパーキンソン病治療剤10月25日
ハルロピテープ24mgロピニロール塩酸塩パーキンソン病治療剤10月25日
フルミスト点鼻液インフルエンザワクチン10月29日
ジクトルテープ75mgジクロフェナクNa各種がんにおける鎮痛10月30日
マルタミン注射用高カロリー輸液用総合ビタミン剤10月30日

1-2.新規院外採用医薬品

医薬品名一般名薬効など開始日
サムスカOD錠30mgトルバプタン利尿剤10月11日
ブリィビアクト錠25mg、50mgブリーバラセタム抗てんかん剤10月24日

2.院内採用薬変更

新規採用旧製品変更日
トリヘキシフェニジル塩酸塩錠2mg「NIG」トリヘキシフェニジル塩酸塩錠2mg「アメル」10月8日
レボカルニチンFF静注1000mgシリンジ「フソー」レボカルニチンFF静注1000mgシリンジ「ニプロ」10月10日
チアプリド錠25mg「JG」チアプリド錠25mg「サワイ」10月21日

3.院内採用中止医薬品

医薬品名理由
ミゾリビン錠50mg「サワイ」期限切れ、製造中止
ビタジェクトキット出荷調整

4.医薬品安全対策情報No328(Drug Safety Update)

医療用医薬品使用上の注意改訂のご案内

詳細は下記のサイトを参照してください。

DRUG SAFETY UPDATE - 330.pdf

5.コロナワクチンについて

10月1日から新型コロナウイルスのオミクロン系統JN.1株対応ワクチンの公的接種が開始されました。JN.1株対応のコロナワクチンは国内5製剤となります。

JN.1株対応コロナワクチンの一覧

 これまではXBB.1.5対応の1価ワクチンが接種されていましたが、10月からはJN.1対応の1価ワクチンが接種されます。以前は2種類の変異株に対するワクチン(2価ワクチン)を用いていましたが、1種類の変異株に対するワクチンの方が有効性が高いとされ、2023年秋以降は1価ワクチンになっていました。

公的接種ワクチン

 XBB.1.5はXBB株から派生した変異株である一方で、JN.1株はBA.2.86から派生した変異株と同じオミクロン系統でも異なる株です。JN.1株は、2024年夏に日本でも大流行したKP.3株の上流にある変異株であり、直近に流行した変異株により近い株に対応するワクチンということになります。

ワクチンの種類

 コミナティ、スパイクバックス、ダイチロナはこれまで使用されてきたmRNAワクチンです。ヌバキソビッドは唯一の不活化ワクチンで、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の遺伝子をもとに作られた組換えタンパク質をナノ粒子化した製剤で、組換えタンパク質に対する抗体が体内で作られます。コスタイベは、従来型のmRNAワクチンを進化させた次世代mRNAワクチン(レプリコンワクチン)と呼ばれるもので、mRNAが体内で複製されるように設計されており、従来のワクチンよりも少ない有効成分量で高い中和抗体価を維持するのが特長とされています。

 有効性は、接種後のコロナ発症率の低下や、変異株に対する中和抗体価の上昇で評価されています。各ワクチンにおいて接種した治験参加者の背景などが同一ではないため、ワクチン間で単純比較することはできません。どのワクチンも厚生労働省が有効性を認めています。